チョコっと!讃岐うどんの分類(マニアック版)

チョコっと!独り言

讃岐うどんを分類してみました(私の長年の讃岐うどん研究の成果なので、少々マニアックです。間違っている場合はご指摘いただけるとありがたいです。)

●麺の分類●

まず基本は小麦粉と塩を原料に作った生うどんを茹でますが、その後の扱い方でまず麺を分類できます。

麺①・・茹でたての麺をそのまま使う。

麺②・・麺①を冷水で締めたものを使う。

麺③・・麺②を振りザルに入れて再度湯で温めたものを使う。香川県内にあるセルフの店ではこの作業を客自身が行う。

麺④・・野菜やお肉などを入れた出汁に直接、生うどんを入れて茹で、そのまま食べる。

麺①→麺②→麺③と処理に連続性がありますね。

麺④は生めんをだしの中で茹でてそのまま食べるので独立タイプと言えます。

●だしの分類●

そして、使う「だし」(香川ではつゆと言わずだしといいます)の種類で分類できます。

だし①(かけだし温)・・温かい薄めのかけだし。香川ではいりこだしメインが多いです。

だし②(かけだし冷)・・出汁①を冷やしたもの。

だし③(つけだし温)・・温かい濃いめのつけだし

だし④(つけだし冷)・・出汁③を冷やしたもの。

だし⑤(ぶっかけだし温)・・温かいぶっかけだし(かけだしとつけだしの中間だが、つけだしに近い濃い目が多い)

だし⑥(ぶっかけだし冷)・・出汁⑤を冷やしたもの。

だし⑦(打ち込みうどんだし)・・野菜(里芋、にんじん、ごぼうなど)+豚肉などと白みそで作っただし。

その他・・だしではなく、醤油をかける

だしの基本分類としては、かけ(薄い)、つけ(濃い)、ぶっかけ(中間)があって、それぞれに温と冷があると理解するとわかりやすいです。

●讃岐うどん 麺+だしの組み合わせ分類●

では、これら麺とだしの分類を組み合わせて、讃岐うどんを分類してみましょう。

★かけうどん(ここに天ぷらやあげ、ネギ、しょうが、すり胡麻などを乗せて食べる)

・あつあつ・・麺③+だし①(かけだし温)、最も標準的なかけうどん。

・ひやひや・・麺②+だし②(かけだし冷)、ひやかけとも呼ばれるが、メニューにある店は案外少なく、夏場限定のところも多い。私は結構好きな食べ方なのですが・・・・。

・ひやあつ・・麺②+だし①(かけだし温)、讃岐うどん通の食べ方の一つで、麺の腰も楽しめるかけうどんだが、当然だしはぬるくなってしまう弱点がある。

・あつひや・・麺③+だし②(かけだし冷)、組み合わせとしてはあり得るが、ほぼみかけることのないメニュー。

★ざるうどん・・麺②+だし④(つけだし冷)、ざるそばと同じ食べ方。麺を冷水に浮かべると冷そうめんのような食べ方(いわゆる冷やしうどん)に。出汁③(つけだし温)にするとつけ麺のような食べ方に。バリエーションが多く好みに合わすことができますね。

★生醤油うどん・・麺②+醤油、うどんに醤油をかけただけのシンプルなうどん。麺そのものを味わえるので讃岐うどん通の食べ方。ただし麺のクオリティーが良くないと最悪になる。大根おろしなどを乗せて大根うどんなどと称する場合もある。醤油に加えて味の素を使用する場合もある。

★ぶっかけうどん(冷)・・麺②+だし⑥(ぶっかけだし冷)、ざるぶっかけとも言う(ざるを使うわけではないが)場合あり。

★ぶっかけうどん(温)・・麺①+だし⑤(ぶっかけだし温)、釜ぶっかけとも言う場合あり。店によっては麺③の場合もあるが、この場合は釜ぶっかけとは言えない。

★釜揚げうどん・・麺①+だし③(つけだし温)、香川県外の人は、湯だめと釜揚げを混同している場合が多いが、釜揚げは文字通り茹で上がったうどんをそのままゆで汁とともにどんぶりに直行する。タイミングが良ければすぐ食べられるが、普通は注文してから茹で始めるので時間がかかるのが弱点。

★湯だめうどん・・麺③+だし③(つけだし温)、湯だめは釜揚げと違って茹でたてではないので、すぐ食べることができる。ただし、讃岐うどん通は釜揚げうどんを好み、湯だめうどんを下に見ることが多い。

★釜玉うどん・・麺①+醤油+生卵、生醤油うどんの温かい版と言える。麺の温かさで生卵を混ぜると半熟(カルボナーラ状態)に。一時の讃岐うどんブームをけん引した食べ方。

★打ち込みうどん・・麺④+だし⑦(打ち込みうどんだし)、だしの中で生うどんを茹でてそのまま食べる。名古屋の味噌煮込みうどんもこの方式かと。

今回は内容がマニアックで少々こってりしてしまいましたが、讃岐うどんを食べる時に、麺とだしがどの分類にあたるかを考えると理解が深まります。

それぞれの食べ方に良さがあり、各人で好みは大きく分かれます。

ちなみに私は、冷たく〆たうどんが麺のつやと腰を味わえるので麺②をセレクトし、出汁⑥ぶっかけだし(冷)をかけたいので、前回記事の山田うどんのぶっかけ(冷)の食べ方が一番好きです。

シンプルなかけうどん、あつあつに竹輪の天ぷらも捨てがたいのですが。

ではまた、チョコっとね!

コメント

  1. Sumisuu1115 より:

    四国に住んでいますが初めて違いを知りました
    また香川に行く時には今回記事を参考に楽しんでみようと思います!

    • Fuyu Natsumi より:

      >Sumisuu1115さん
      案外違いは知らないものですよね。
      讃岐うどん店に行く機会がありましたら、ぜひ麺とだしの組み合わせがどれに当てはまるか確認してみてください。

  2. 田中 より:

    いつも拝見してます!うどん、美味しそう~!!
    詳しく説明されていて分かりやすいです!
    食べたくなりました~

  3. momoco より:

    初めまして!
    讃岐うどん美味しいですね!

    • Fuyu Natsumi より:

      >momocoさん
      コメントありがとうございます。
      私も讃岐うどん大好きです。

タイトルとURLをコピーしました