●中塩路の幻天ぷら(小天)とほうれん草の焼き飯
もともとは、和歌山の中央卸売市場にあったかまぼこ店が発祥の「小天(こてん)」と呼ばれる天ぷらがあります。

魚のすり身を使った、いわゆる練り天ぷらは、日本のいろいろな地域に逸品が存在します。
愛媛県宇和島市のじゃこ天などが有名です。
さつま揚げという名称も全国的に通用しています。
しかし、「こてん」はこれら練り天ぷらの中でも一種独特で、やわらかくてほんのり甘いんです。
現在は、中塩路の幻天ぷらとして、大阪泉南から和歌山にかけて、産直市場を中心に販売されているようです。
★ニュース和歌山記事「幻の味 練り天ぷら継承」https://www.nwn.jp/news/200620_neritempra/

保存料などは不使用で、優しい味が特徴です。
使用する魚は、スケソウダラとイトヨリみたいですね。

そのまま食べてももちろんのこと、少し火に炙って醤油を少々で食べるのもおいしいです。
その昔、私の実家で母がこてんとほうれん草を使った焼き飯(決してチャーハンとは言わない)をよく作ってくれました。
これが抜群においしかった。
甘いこてんと苦味のあるほうれん草とのコントラスト、味変にウスターソースを少しかけて食べるのがポイントです。
こてんの焼き飯は、私にとって懐かしい、いわばソウルフードなんですね。

では、レシピをご紹介しましょう。
●準備
・中塩路のこてん
・ほうれん草
・ご飯(できれば温かいもの)
・玉子
・醤油
・コショー
・味の素
・ウスターソース

●作り方
①こてんとほうれん草は、細かく刻んでおきます。

②フライパンに油を熱し、溶き卵を入れます。
③すぐにご飯を投入し、炒めていきます。
④全体にパラりとなってきたら、こてんを加え、続いてほうれん草も入れて軽く炒めます。
⑤コショーと味の素を少々、最後に醤油を少し回しかけ味付けします。
⑥お皿に盛り付け出来上がり、なんて簡単!

こてんに味がついてるので、⑤の味付けは薄味で十分です。
また、ほうれん草は火を入れると小さくなるので、たくさん入れても大丈夫です。
食べる時に、お好みでウスターソースをかけるとさらにおいしくなりますよ。
ちなみに、この記事を書いてる間に、中塩路さんのインスタを見てみると、「小天(こてん)」が登録商標になったとの報告がありました。
なんてグッドタイミングなんでしょう、驚きました。
子供の頃から慣れ親しんだ「こてん」に日が当たるのは、なんだかうれしいです。
こてんは大阪や和歌山だけで販売されているだけではなく、大阪府岬町のふるさと納税の返礼品にもあります。
唯一無二の練り天ぷらのこてん、ぜひお試しください。
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